2013年6月7日金曜日

ササゴイ Butorides striatus

 夏鳥として九州以北に渡来し、南日本では越冬個体も見られる。本県には夏鳥として渡来し、相模川、酒匂川などで普通に見られる。河川付近の林や社寺林の大木で、本種だけのコロニーを作って繁殖する。稀に冬期の観察記録がある。川岸や中洲のコンクリートブロックなどにたたずみ、魚が来るのをじっと待ち伏せし、魚が来ると素早く首を伸ばして嘴で挟みつけて飲み込む。また、水面に波紋を作って、魚を狙う行動も観察されている。食物として、主にウグイ、オイカワなどが記録されているが、セミやフナムシを狙った例も報告されている。鳴き声はキューと聞こえる。
 以前に比べ、社寺等の繁殖場所で糞の為に嫌われ、追い払われるケースも多々あり、安定した繁殖環境が得にくくなっているとして、繁殖期・絶滅危惧種Ⅱ類に区分された。
(日本野鳥の会神奈川支部編 20世紀神奈川の鳥、神奈川の鳥2001-05より)


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