2013年8月13日火曜日

ミサゴ Pandion haliaetus

 本県では通年見られるが、下記の観察例は少なく、繁殖例は無い。魚食性で比較的大きな河川や湖沼、海上で魚を捕食する。空中で時にホバリングして魚を狙い、ダイビングして足で掴み取る。50㎝ほどの魚を掴んで飛んでいた例や、70~80㎝の魚を水面から持ち上げられなかった例も報告された。捕った魚は近くの樹上や建造物の上で食べることもあるが、数キロも運んで山林で食べることもある。そのため魚を掴んだ個体が市街地や山林の上空を飛ぶ観察例も多い。魚は嘴で細かくちぎって食べるため時間がかかる。ボラ、アユ、コイなどの魚類のほか、小鳥を食べた一例もあった。神奈川県では、冬季、酒匂川や宮ヶ瀬湖では定期的に渡来しており、繁殖期に宮ヶ瀬湖周辺で越夏する個体もいるが、個体数が少なく生息基盤が脆弱であるとして、繁殖期は絶滅危惧Ⅱ類、非繁殖期は準絶滅危惧に区分された。


*日本鳥学会 2012年9月15日発行 日本鳥類目録 改訂第7版に従い、ミサゴ科と表記しました。

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